湘西の辰州符:符は一筆書き、途中で止めれば霊験なし

· 謎思社会長

湘西には「辰州符」と呼ばれる符がある。辰州とは現在の沅陵一帯のことで、年配の人々は言う、天下の符を描く者の中で最も有名なのは辰州にいる、と。

符を描くには作法がある。まず手を洗い、口をすすぎ、ある方向を向いて立ち、口で呪文を唱えながら、朱砂で黄紙に描く。伝えられるところによると、一枚の符は「一筆書き」でなければならず、途中で止めてはならず、筆を上げてはならない。筆を止めると、符は「息を絶やし」、霊験がなくなるという。描き終わった符は、門に貼る者もいれば、折って身に着ける者もいる。また、灰にして水に溶かし、飲む者もおり、これを「符水」と呼ぶ。

湘西の老人たちは言う、昔、薪を割って怪我をし、血が止まらなくなった者が、師匠に符を描いてもらい、呪文を唱えてもらうと、血がゆっくりと止まった、と。語り手が真実らしく語れば語るほど、聞く者は信じざるを得なくなる。

また、傷が止血したのは自然にかさぶたになっただけで、たまたま符のタイミングと重なったため、功績は符に帰せられた、と言う者もいる。そして一つはっきりしていることは、朱砂の成分には水銀が含まれているため、符水を本当に飲んではならないということだ。

辰州符が本当に霊験があるかどうかは、人それぞれの意見がある。地元の人々の態度は大体こうだ、信じる者は論じる必要はなく、信じない者も、符の前を通りかかって手を伸ばして引き裂くべきではない、と。

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